東京慈恵会医科大学の教育の中心には、「病気を診ずして病人を診よ」という創立以来の理念があります。これは、医学の知識や技術だけでなく、患者さんの気持ちや人生に寄り添う医師を育てるという慈恵ならではの想いを表しています。学生は、この理念のもとで、人間性・臨床能力・探究心をバランスよく磨いていきます。様々な授業でこのスローガンがキーワードになります。学びは段階的に構成されており、1年生では一般教養科目を中心に幅広い知識を学びます。2年生からは基礎医学や正常人体について学び、3年生になると病気のメカニズムを理解する病態学へと進みます。そして4年生からは、病院での実習がスタートします。基礎から臨床へと順を追って学んでいくことで、知識が自然とつながり、実習で勉強した事柄に出会う瞬間がたくさんあります。
また、3年生までの間にも実験や実習が多く、実際に手を動かしながら学べるのが大きな特徴です。顕微鏡を使った観察や解剖学実習などを通して、教科書だけでは得られないリアルな理解が深まります。実習の中では先生方との距離も近く、仲間と協力しながら進めることで自然とコミュニケーションが増え、充実した学びの時間を過ごすことができます。コロナ禍以降、オンデマンドの授業も多く取り入れられており、自分のペースで学習を進めることができます。授業を繰り返し視聴できるので理解が深まり、部活動やプライベートとの両立もしやすくなっています。忙しい医学生生活の中でも、自分に合ったスタイルで勉強できる環境が整っているのは、とてもありがたいポイントです。
3・4年次には、少人数制で行われる症候病態演習という授業があります。実際の症例をもとにグループで話し合い、調べ、発表を行うことで、自ら考える力やチーム医療に必要なコミュニケーション力を養えます。
そして5・6年次には、全国的にも高く評価されている**クリニカル・クラークシップ(病院実習)**が始まります。学生が医療チームの一員として診療に参加し、カルテの記載や患者さんへの説明などを体験します。実際の現場で学ぶ中で、「自分も早くこういう医師になりたい」と感じる機会が多く、医師としての責任ややりがいを強く実感できます。
また、慈恵医大には先輩・後輩のつながりがとても深く、学習面でも生活面でも自然と助け合える雰囲気があります。わからないことを気軽に質問できる環境や、同じ目標を持つ仲間たちの存在が、日々の励みになっています。このように、慈恵医大のカリキュラムは、知識と経験を段階的に積み上げることができ、実習に向けて、研修に向けてきちんと準備することができます。大変な時期も切磋琢磨できる仲間たちと乗り越えられるのでとても充実した学生生活になります。