慈恵受験の心得
今回は慈恵の合格に向けて勉強を頑張っておられる方の一助になれたらと、医学部受験のメンタルケア、ヘルスケア、慈恵入試全体の特徴、そして差のつく数学の勉強方法の4項目に分けて紹介しようと思います。その前に少し自己紹介になりますが、私は中学受験を経験して中高と女子学院中/高に在籍していました。医学部受験について決めたのは高3の春頃とかなり後になりますがそれまでは国立の理工学部系を目指して勉強していて、高3のこの時期に悩んでいた医学部への受験に変更しました。
- 医学部受験のメンタルケア
医学部受験に限らず全ての受験に言えることですが、何気に受験に大きく関わるのはメンタル面ではないかと思っています。ですが今医学部を強く希望されている方の中には「医学部にどうしても入って人を助けたい!」と高いモチベーションを持っているために、焦りから自分を追い込んでしまわれる方もおられるのではないでしょうか。ですが私はそこまで思い詰めすぎなくてもいいかと思います。極端な話、一度「医学部に入って将来医師になる」ということを忘れて、ただ目の前にある問題を楽しく解いてやるぞ!というモチベーションになってみてはいかがでしょうか。これは私がよく受験勉強中に考えていたことで、「受験して合格する」というのと「目の前にある問題を頑張って解く」ということを切り離して考えて目の前の問題を楽しむことに全力を注いでいました。
また受験期間は根詰めてずっと勉強していないといけないと焦ってしまうこともあるかもしれませんが、逆に休息を取らずにずっと勉強し続ける方が私の場合焦る気持ちを促進してしまい効率を下げていたので、この時間は休憩すると決めて休憩していました。私はアニメが好きだったので食事中や食器洗い中、ドライヤー中など決めた時間にアニメを見て気分転換していました。また家族や友達と楽しい話をする時間もとても気分転換になります。特に浪人中の方は中々友達にお会いする機会が少ないかもしれませんが、時々連絡をとって友達と一緒にご飯を食べに行って少しお話しするのもおすすめです。
- 医学部受験のヘルスケア
受験年の後半や受験期間中は特に体調管理に気をつけなくてはいけないかと思います。こんなことを言っておりますが、私も高3の春に胃腸炎になり、秋にコロナにかかり、肝心の医学部受験期間、他校の医学部受験の試験真っ最中に38度越えの熱を出しました。特に受験期間の発熱の影響は大きく、風邪は治ったものの持病の喘息を発症しかけて他の医学部の受験も万全とは言えない状況になりましたし、慈恵の過去問も直前期に一気にやるスケジュールだったのですが、2年分ほどできなかったりと散々でした。受験が近づいてきたら、本当に手洗い、うがい、マスクの徹底と睡眠、食事の管理は必須だと思います。また勉強に焦って睡眠時間を減らしてしまう人がいらっしゃるのは自分自身がまさにそうだったのでとても気持ちはわかるのですが、せめて受験期間はしっかりと睡眠をとるべきかと思います。
- 科目全体について
慈恵の入試は他の医学部に比べて低得点勝負なカラーが強いです。正規合格時点で例年最低得点率は半分を切っていますし、補欠のことを鑑みると、他学校に比べて試験後できなかった!と落ち込む必要はないと思います。実際私も2025年度物理がとにかく難しいのと実践経験の少ない熱力学と原子物理だけで問題が来たときは物理を解いた時点で不合格を確信しましたがそれでも合格できました。過去問でも本番でも、慈恵の問題が全然解けないと凹む必要はそんなになく、最低限とれなくてはいけないのに取れなかったものだけピックアップして復習し、次に切り替えてください。
また慈恵は生物と物理の難易度がかなり異なると言われていますが、入学した感想だと、入学者の生物、物理選択者の比率を見ても科目ごとの有利、不利の差はあまりないように感じています。ですが特に物理は年度によっては全然わからない!ということになる可能性もありますが物理で受験する方はそうなったとしても切り替えて次の科目を頑張れる精神力はより必要になってくると思います。
- 慈恵の数学で成功するための勉強方法
最後に私が慈恵の受験で成功した最大の要因となった数学の勉強方法を紹介します。数学は思考がメインの分野ではありますが、暗記をうまく使えば一気に思考や思いつきに頼らなくてはいけない場面を増やせるかと思います。もちろん公式を暗記してスラスラ出せるようにするのもとても大事ですが、それとは別に解法も暗記に持ちこんでしまうという話です。例えばこれは塾の先生から教わったうちの一例ですが、「文字係数入りの式を見たらどうするか」→①因数分解(最優先)、②定点通過、③そもそも値が0で項が消える、④パラメータ分離といったように、こういう問題が来たらこれらの解法のどれかが使えるというパターン化をしてしまうことです。私の場合はこういったことをたくさん紹介してくださる先生に教わったものをメインに覚えていましたが、それだけでなく、自分で様々な問題を解きながら何度も出てきた解法や、思いつけなかった解法をその都度ノートに書き溜めていきました。自分で問題を解きながら書き溜めた解法暗記事項は一例として「図形問題で垂直二等分線が出てきたら」

→①端の2点からの距離が一定、②傾きが2点を結ぶ直線の傾きのー1倍、③ベクトルの内積が0、④直角であることを利用した幾何的考察への移行↑数Ⅲの自作解法ノートこれらの解法一覧を合わせて定期的に朝の電車や寝る前など決まった時間に見て、解法を手で隠しながら覚えているかのチェックを行なっていました。こうして暗記に持ち込んだ解法一覧は問題文を読んだ時、問題に隠れるヒントのどこをとっかかりにして解くべきかと、おおまかにどの解法を使えば解けるのかを素早く気づく大きなアドバンテージとなりました。また解法がどうしても思いつかないかつ他の解いた問題の見直しが終わったときは解法一覧のノートを思い出して実際に問題用紙にメモ書きとして取りうる解法を書き出し、それらを試していってダメなものにバツをつけて消していく、という最終手段も取れます。
長くなってしまいましたが、皆さんが慈恵の入試に合格して同じ学校で学べる未来を心から楽しみにしています!どうか受験を苦しみすぎず、楽しむ勢いで乗り越えていってください!