慈恵で研究しよう!

初めまして!受験生・保護者の皆さま、来る医学部受験に向けて励まれていることと存じます。私もかつて激しい競争に身を置き、辛い日々を過ごしたことを今でも思い出します。そんな日々の末に得た慈恵での毎日は、当時の苦労にお釣りが来るほど価値あるものだと思っています。この記事を通して、受験を乗り越えた先にある未来の生活を想像していただき、少しでも皆さんの活力になれば幸いです。

私は環境保健医学講座で医学研究を行っております。数ある講座の中からこの講座を選んだ理由は、本講座で4年前に論文を出版された伴野さんの執筆記事を読んで魅了されたからです。次に慈恵の学生として記事を執筆するのは、これを読んでくださっているあなたかもしれません。環境保健医学講座は、一言でいうと「どうすればみんなが病気にならず、元気に長生きできる社会を作れるか」を研究しています。本研究室が目指していることは、主に次の3つです。

病気になる人を減らす「予防」ただ長生きするだけでなく、元気に活動できる期間、つまり「健康寿命」を延ばすこと私たち一人ひとりが健やかに暮らせるような「社会の仕組みや環境」を整えることでは、どうやって問題を解決するのでしょうか。例えば、研究室で細胞などを用いて原因を突き止める「実験」。 また、何千人、何万人もの人々の健康データを集めて分析し、どんな生活習慣の人が、どのような病気になりやすいか解明する「疫学研究」という手法も用います。このように、実験室での研究から社会全体の大きなデータ分析まで、あらゆる方法で皆さんの健康を守り、より良い社会を作るために貢献している研究室です。ここに挙げた本研究室のミッションに少しでも興味を持たれたら、ぜひ見学に来てください!

私が本研究室を志望したのは、医療が急速に発展し、平均寿命が延び続ける日本においてこそ、ただ長生きするだけでなく、元気に活動できる期間(健康寿命)を延ばすことが非常に重要だと考えていたからです。そして、何万人もの健康データから多くの人に健やかでいるための知見を提供できる「疫学研究」に惹かれ、本研究室の門を叩きました。ここで、私の研究を軽く紹介させていただきます。東京都のホワイトカラー労働者10万人超の健診データを分析し、貧血と自覚症状(めまい、動悸・息切れ、むくみ)との関連を調査しました。その結果、通常治療する必要がないとされる「軽度の貧血」であっても、これらの自覚症状(めまい、動悸・息切れ、むくみ)と有意に関連することが明らかになりました。労働者の生産性低下を防ぐうえでも、健康診断による早期発見と、食事指導や鉄剤補充といった介入が重要であることが分かりました。

慈恵は、先生・先輩方の面倒見がとても良い大学です。これは、慈恵の100年以上にわたって受け継がれてきた伝統なのだと思います。このような伝統ある慈恵は、とても研究がしやすい環境です。ぜひ慈恵で一緒に研究してみましょう!