医師国家試験合格率に関して

医学部を目指す受験生の皆さんこんにちは。皆さんが医学部に入るということはもちろん医師になるためですが、その前の関門として医師国家試験に合格しなければなりません。このサイトでは、医師国家試験とはいったいどのようなものか、この試験に向けて慈恵医大の学生はどのような勉強をしているかを説明させていただきます。

日本の医師国家試験とは

医師国家試験は毎年2月に2日間の日程で全国一斉に実施されています。医師国家試験の合格率は毎年90%くらいです。一般的な国家試験に比べ非常に高い合格率ですね。医学部に入学するのは難しいけど医師国家試験の合格は簡単にみえるかもしれません。しかしこの数字だけで判断してはいけません。この数字は医学部の卒業生だけが受験して出している合格率であり、試験自体も問題によっては8割以上の正答率が求められるなどけっして侮れない試験と言えます。個人的には、合格率が高い試験ならではの精神的な重圧こそがこの試験の難しさではないかと感じています。

慈恵の医師国家試験成績 

慈恵医大の最近の医師国家試験合格率を教えます。グラフは過去5年間の医師国家試験での慈恵医大と全大学平均の合格率を示したものです。全国の医学部の中では、比較的良好な成績を維持しています。私立医大の中でもいつも上位につけています。

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慈恵の医師国家試験対策

慈恵医大は医師国家試験に対してどのように取り組んでいるのかといいますと実は国試対策といえるようなものはほとんどやっておりません。学生が主体的に学ぶことを校風としています。大学では自己主導型に学習できるようなシステムとして過去に大学で実施された総合試験問題や国家試験問題をプールしたサーバを学生に提供しています。ほとんどの慈恵医大の学生は何らかのクラブに所属しており、臨床実習が始まる4年生の後半からようやく勉強に力が入ってきます。学生はこの学内システムを利用して、4年生や5年生の時期に卒業試験や医師国家試験の過去問を勉強しています。6年生になるとグループ学習用に5-7人くらいの小グループが利用できる専用の勉強部屋が学内に常設されます。この時期には学生会の中から国試対策委員が選出され、グループ分けから国試前の各種手続き、その他学内大講堂で行う模擬試験の実施まで学生自身の手で運営管理が行われています。

(教育センター 教授 石橋由朗)