《岡田浩太郎》慈恵の強み〜6年生の視点から〜
慈恵は東京都の一等地、港区に佇む歴史ある大学です。今回は、学生目線で大学生活における慈恵の3つの強みをご紹介します。
一つ目の強みは、自由な校風です。慈恵医大では様々な面について学生に裁量が与えられ、各々が勉強や部活、研究など興味のあることに打ち込む環境が整っています。部活動は、27の運動部と15の文化部のいずれかに9割以上の学生が属しており、国領キャンパスにはグラウンド、テニスコート、プールや体育館などといった都内では恵まれた練習施設があることも魅力的です。私もスキー部や馬術部など6つを兼部し、どれも楽しく活動してきました。一方で基礎の研究室に所属して休日や放課後に研究する学生も多く、大学が積極的に支援しています。「MD,PHDコース」に申請して学会発表などで一定の単位をとると、大学院の単位が免除されて奨学金がもらえる制度があり、毎年開催される学内の学会やその他学会で発表をする学生も少なくありません。
二つ目の強みは、多彩な実習です。本学の創設者、高木兼寛先生の「病気を見ずして病人を診よ」の言葉にのっとり、慈恵では国家試験合格の先を見た教育が行われています。特に実習には力を入れており、カリキュラム改革の常に先頭を走ってきました。患者さんの正常を知らなければ病気は理解できません。病棟実習の前に健常児、高齢者、障がい者、重症心身障害児など様々な人々の生活の側面を肌で感じられる実習がここまで充実している医学部は全国でも慈恵だけです。また、海外選択実習も盛んであり14の協定校(2020年現在)に毎年30人が留学している他、海外からも100人以上の留学生が訪れております。私も留学生交流部(SGIE)のキャプテンやシンガポール留学を通して、一生のお付き合いとなるような友人が世界中にできたことはかけがえのない経験になったと思います。
(写真:国際交流センターで留学生とかき氷パーティーをした様子)
三つ目の強みは、慈恵の結束力です。慈恵では「慈恵愛」という言葉があるほど、学生同士や先生方と部活・世代を超えた強い絆があります。先輩が後輩の面倒をしっかり見るという風土が広く受け継がれており、実習先の先生にお昼ご飯をご馳走になることもよくありました。私は慈恵の先生を訪ねてNASAに短期留学させていただいたこともありましたが、世界中で活躍する先生方と「慈恵」というだけで繋がり、可愛がっていただけるのは慈恵ならではの特権だと思います。また、学長の松藤先生をはじめ、教育の先生方も学生に寄り添う姿勢が強く、多くの先生方に勉強以外のことも親身に相談にのっていただきました。
(写真:慈恵、槍ヶ岳診療所に登頂した学生と学長の松藤先生)
以上、3つの強みでしたが、慈恵には世界を代表する先生方や、学生の声に臨機応変に対応してくれる学事課など強みはまだたくさんあります。私も主に部活や実習などを通じて医師としての在り方を楽しく学び、身に着けることができました。慈恵は大学全体で学生を守り、育み、そして自分らしさを極める機会を与えてくれる大学です。受験生の皆様の望む医師像に近づける場になると思います。
(医学科6年 岡田浩太郎)