《石原大翔》慈恵を目指す皆さんへ

私が医師を目指すきっかけとなったのは、高校一年生の時に所属していた自転車競技部の大会で玉突き事故に合い、その時の入院と初めての手術に対して、担当医師から励まされたことです。その後、病院での地域医療見学と医師体験を通して医学部進学を意識するようになりました。

最初は、高校の内部進学制度を利用した医学部進学のみを考えていたのですが、望む結果を得られませんでした。しかし、医師になりたいという情熱は風化せずに残っていたので、浪人を決意しました。このとき、大学受験勉強に全く触れなかった私が、わずか一年で医学部に合格するには、私立専願しかないと考えると共に、慈恵を意識するようになりました。私立の中で慈恵を選択した理由は、将来父に恩返しする為に、父の実家付近の慈恵の大学病院の医師になりたいという思いが存在したからです。

また、内部進学を目指していたものの、無事に成功させるための取り組みを中途半端にしていたために失敗したのだと気づき、覚悟を決めて浪人を決断しました。私のこの選択を尊重してくれた両親には感謝してもしきれません。

その後、予備校での浪人生活が幕を開けるのですが、苦手科目から逃げずに向き合うこと、そして一年間モチベーションを保ちながらいつも通りの勉強を積み重ねていくことが大変でした。自分の力だけではどうしようもなかったので、予備校講師への相談や、そこから得られる具体的な助言を最大限利用しました。

苦手科目の英語を克服するために、予備校講師の助言に従い、英語の授業が無い日に、様々な大学の過去問の長文問題を解くことで、毎日読解力を養いました。また、講師が毎週出す文法構文課題のプリントを必ず解くことで、苦手意識を克服しました。もし、英語に対して苦手意識を抱いているなら、それに対する克服方法は「毎日、受験英語に触れること」以外に無いと私は思います。

そして迎えた受験本番ですが、いつも通りの実力を出し切れたかと問われると答えは否です。当時の私は、慈恵に落ちたらこれからどんな人生を送るのだろうと考えると不安が身体を包み込み、緊張で頭が上手く働かなかったと思います。しかし、慈恵に受かりたいという情熱は誰にも負けないという強い意志のもと、その不安を断ち切ることが出来たからこそ今の自分があるのだろうと私は思います。

あなたに味方してくれる講師を信じてその身を委ねて、講師の助言の通りに、勉強に励むことが出来れば、必ず志望校には合格できます。勉強尽くしの一年間は決して楽ではないですが、その努力の積み重ねが明るい将来に繋がるので、諦めずに頑張って下さい。大学受験勉強という人生の難関を乗り越えた先に手に入れた自信は大学生活に限らず、これからの人生できっと役に立つはずです。慈恵で皆さんに会えることを心待ちにしています!

(医学科1年 石原大翔)