「ヒトってすごい、不思議、おもしろい!!」

1年生を無事に乗り越え、2年生に進級すれば、いよいよ西新橋キャンパスでの学校生活が始まります。慈恵では、1年生では教養科目(語学系や人文・社会・自然科学など)を学び、2年生から本格的に医学を学び始めます。 2年生では、人体の「正常な」機能や構造に関して学びます。人体に「異常」をきたした状態(病気など)に関しては、3年生以降で学ぶこととなります。

2年生の講義の中で、特におもしろかったのが「細胞から個体へ」という講義です。 以下、「細胞から個体へ」講義(解剖学講座 岡部正隆 先生)からの引用です。

「ヒトは細胞から構成されています。ヒトが為すことは、細胞が為すことの組み合わせでしかありません。 細胞の種類は200種類、周期表の元素の数くらいです。 原子と同じで、どの細胞も基本構造は同じです。細胞の為せることは限られています。 各細胞には、基本的な営みとちょっとだけ特化した営みがあります。特化しているといってもその多様性は周期表に収まるくらいなもの。」

どうですか?細胞について少し気になってきませんか? 人体って200種類くらいの細胞でできているんですね。ヒトがご飯を消化できたり、走ることができたり、考えることができたりしているのは、これら細胞が組み合わさった結果なんですね。 この「細胞から個体へ」という講義は、ヒトが為すこと為せることを細胞レベルで説明できるようになるための、基盤となる講義です。

例えば、以下について少し考えてみてください。

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「上皮組織」という用語については、詳しくは大学で学ぶこととなりますが、簡単に言うと、体の表面を覆うもののことです。一番わかりやすいのは、外界に接している皮膚だと思います。 ここで、一つ考えてみてください。ヒトが口から取り込んだ食べ物って、最終的に肛門から排出されますよね。これって、口から肛門に至る消化管の内腔も、体外の空間ということになりませんか? ということで、消化管を覆う表面も、上皮組織というカテゴリーに入ります。消化管を覆う上皮組織には、人体に必要な物質を吸収する働きがあります(上記の問題Q1の答えの一つです)。 皮膚と消化管の内側が同じカテゴリーに入るんです。ということは、皮膚を構成する細胞と消化管を覆う細胞は、似たような性質や構造を持ってそうですよね。 詳しくは慈恵で学べます!笑

その他にも、この講義では、精肉店のお肉を持ってきて組織構造の説明をしてくださったり、

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いらすとやを使った、わかりやすくてキャッチーな説明をしてくださったりします。

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このように、「細胞から個体へ」の講義では、細胞・組織を身近に感じられるようなわかりやすい説明をしてくださるため、楽しく人体について学んでいくことができます。 2年生になって医学を学んでいくと、人体のおもしろさに何度も気付かされます。また、慈恵の先生方は非常に優しく、学生に親身に接してくださるので、わからなくても質問をすると本当に丁寧に教えてくれます。ぜひ慈恵医大で、医学のおもしろさに触れていただければと思います。 皆様と慈恵医大でお会いできることを、楽しみにしております。

(医学科3年 J.K.)※2023年1月掲載