合格体験記

私が医学部受験を意識し始めたのは高校1年でしたが、本格的に受験勉強に取り組んだのは高校2年の終わり頃でした。現役時代は慈恵を含めた私立を複数校受験しましたが、思うような結果は得られず、浪人することを決意しました。

浪人時代は河合塾(麹町校)で国公立コースに所属し、私立併願を念頭に置きながら1年間勉強していました。現役時代は基礎が固まっていない状態で応用問題等に取り組んでしまい、根本的な理解が不十分なまま受験に臨むこととなってしまいました。その反省を活かし、特に化学・生物の理科2科目においては、夏休みまでに基本問題を中心に解くことで基礎の定着を図りました。基礎固めは地道な作業であり、その成果が即座には出ないことがほとんどです。しかしながら、標準レベルの問題を確実に正解する力、また応用問題への対応力を鍛えるためには、基礎固めは必要不可欠な過程であるということを私は浪人時代を通して大いに実感しました。

基礎固め以外にも、現役時代の反省を踏まえて意識したことが教材選びです。 高校では塾や学校で配布された教材の他に、市販の問題集等も使用して学習を進めていました。そうして複数の教材を同時進行で使った結果、どれも中途半端に解くだけで終わってしまい、十分に解説を確認する時間すら取ることが出来ませんでした。一方浪人時代では、予備校で配布されたテキストを解くことに専念し、同じ問題集を全問完璧に解けるようになるまで何周も繰り返しました。予備校のテキストの形式が自分に合っていたということもありますが、この過程を実践することで、知識の定着化はもちろんのこと、各問題に対する復習の時間をしっかりと設けることが可能となりました。自分に合った教材を見つけ出すことは簡単ではありませんが、その特定の教材をなるべく早く見つけ出し、繰り返し復習を行うことは受験において重要なことです。

私の受験生活は、浪人を経るなど決して楽なものではありませんでした。しかし慈恵に入学することが出来た今、当時を振り返ると、受験を通して人して大きく成長することが出来たように思います。受験生のみなさんも、今後様々な困難に直面することがあるかもしれません。医学部受験の先輩として皆さんに伝えたいことは、自分を信じて最後まで諦めない姿勢をもつことです。これは受験でよく言われることではありますが、本当に大事なことだと私は思っています。

時には先が見えずに不安に感じることもあるとは思いますが、皆さんには自分を信じて諦めず、医学部合格を掴み取ってほしいと切に願っています。皆さんと慈恵で会える日が来るのを楽しみにしています!

(医学科1年 R.Y.)※2023年1月掲載