臨床実習における慈恵の魅力

慈恵のカリキュラムの特色は多くありますが、ここでは臨床編ということで臨床実習に絞って語っていこうと思います。

慈恵の臨床実習は、4年9月~5年6月まである全科臨床実習(通称ポリクリ)と5年9月~6年7月まである診療参加型臨床実習(通称クリクラ)の2つがあります。前者は、新橋の本院を中心に各科を1~2週ずつ回っていきます。後者は、4個の附属病院や他の教育病院で必修科6個と選択科4個を1か月ずつ回ります。

自分が思うに臨床実習の面白いところは大きく3点あります。

1点目は、教育病院や学外施設といった大学の附属病院以外での実習が豊富なことです。これは特に診療参加型臨床実習で感じます。大学病院での実習も医学生には必要ですが、それだけでは学術的に面白くありません。特にポリクリで1年間本院をみっちり回ったあとだと、他の病院の施設や医療体制はどんなものなのかと気になります。この附属病院以外での実習は、大学側も勧めています。そのためか、東京から遠く離れた地域での実習や海外への留学も可能です。自分も遠い所ですと富士市の病院で実習させていただきました。いつも以上に大きくみえる富士山と過ごした1か月は、いつも以上に実りある実習、かつ充実した日々でした(冒頭の写真)。

2点目は、指導して下さる臨床の先生方の面倒見がとても良いことです。ちょっとした疑問にすぐ答えて下さったり、その科にとって重要な知識を教えて下さったり、キャリアについての相談に乗って下さったりします。これらは、附属病院に慈恵卒の先輩方が多いことが理由かもしれません。多くの慈恵卒の先輩は後輩である学生のことが好きです。また、部活文化があるおかげが、若手の先生を中心に学生との距離が近いと思います。臨床現場では毎日のように無数の先生方により名物講義がなされているといっても過言ではないでしょう。

3点目は、臨床実習の合間に集合教育・報告会があることです。臨床実習は、低学年の実習と異なり少人数での行動が多いです。そのためか、多くの同期とゆっくり話をする機会は残念ながら減ってしまいます。しかし、報告会では学年全員が同じ場所に揃い、互いの臨床実習での学びを報告し合います。上記のように、環境や先生のお話から学ぶことは多いです。しかし、学生同士で経験を共有、講義することで、自分の実習を客観視し、臨床実習での学びをさらに深めることができます。

以上の3点が、臨床実習における慈恵が誇れるだろうカリキュラムと考えます。受験生の皆さまにおきましては、臨床実習を経験するのはだいぶ先のことですし、イメージしづらいと思います。しかし、医学部において臨床実習は学びの核となるものです。この拙い文章で、少しでも慈恵の学生が臨床実習を楽しんでいることが伝われば幸いです。

(医学科5年 高橋碩)※2023年1月掲載